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Introduction
最近某大手ドラッグストアーの出店により、人吉球磨地方のOTC売り上げは大きな影響を受けています。この状況を打開するためには何か手を打たなければならないのですが、ではどのように大手ドラッグストアに対抗していけばいいのでしょうか?ただやみくもに価格競争を挑んだとしても結果
は火を見るより明らかでしょう。この対策方法として上げられるひとつの案として、他会社との差別
化を進めていくことが重要となってきます。今回はOTCの安全かつ適正使用を目的とした話をしていきます。なぜなら近年医療用医薬品の事故がしばしば報告されて大きな問題となっていますが、薬の事故は医療用にとどまらずOTCによっても引き起こされる可能性は大いにあります。そこでみなさんに基本的(ではないのもあります)な疾患と薬品の相互作用について勉強してもらい、それを生かすことでお客様の信頼を得ることができます。そうすれば必然的に他会社との差別
化は進みます。
【薬品カテゴリー】
1)消炎鎮痛外用薬
2)点眼剤
3)鎮咳、去痰剤
4)解熱鎮痛剤
5)総合感冒剤
6)うがい薬
7)抗アレルギー剤、鼻炎薬
8)乗り物酔い予防薬
9)整腸剤、下痢止め
10)下剤
11)胃腸薬
12)滋養強壮剤
13)皮膚炎治療剤
(参考図書) ・ OTCハンドブック
・ 治療薬マニュアル
1)消炎鎮痛外用薬 注意! アスピリン喘息
i)シップ薬
冷シップ・・・突発的な症状(打撲・捻挫)や冷やすと気持ちいい場合
温シップ・・・慢性的な症状(肩こり・腰痛)や暖めると気持ちいい場合
(ただし、温シップには唐辛子由来成分が配合されているため使用法説明)
ii)ローション、エアゾール
シップかぶれしやすい人にはローション(塗り薬)、瞬間冷却や即効性を期待するならエアゾール剤をすすめる

2)点眼剤(重要:コンタクトレンズの使用の確認)
i)塩化リゾチーム(抗炎症剤):卵アレルギー注意
ii)ナファゾリン、テトリゾリン、フェニレフリン、エフェドリン(血管収縮剤抗):緑内障に注意
(高血圧、心疾患、糖尿病、甲状腺機能亢進症も)、長期連用による反応性充血
iii)マレイン酸クロルフェニラミン抗(ヒスタミン剤):緑内障注意!!
iv)メチル硫酸ネオスチグミン(視力調節):小児の長期連用注意

3)鎮咳、去痰剤
i)リン酸ジヒドロコデイン(鎮咳剤):眠気、便秘、依存症注意
鎮咳作用は強いが、喘息患者には注意!
ii)塩酸メチルエフェドリン(気管支拡張剤)
交感神経刺激するので、高血圧、心疾患、甲状腺機能亢進症、糖尿病に注意!
iii)テオフィリン、アミノフィリン、ジプロフィリン(気管支拡張剤)
中毒域の狭い薬物となっているため副作用(嘔吐、頭痛、頻脈)に注意!
ほかの薬品とも相互作用が多いため、注意が必要。

4)解熱鎮痛剤 注意!アスピリン喘息、胃・十二指腸潰瘍
i)イソプロピルアンチピリン(解熱鎮痛剤:ピリン系)
ピリン疹に注意!
ii)小児の場合
アセトアミノフェン(解熱鎮痛剤だが、抗炎症作用なし)しか使わないほうがよいでしょう(ライ症候群の恐れあり)。
iii)アスピリン(解熱鎮痛・抗血小板作用)
医療用バファリン81(アスピリン)、OTCの小児用バファリン(アセトアミノフェン)違うので注意しましょう。重複の可能性あります。

5)総合感冒剤 注意!!!!いっぱい!
i)マレイン酸クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、フマル酸クレマスチン、マレイン酸カルビノキサミン(抗ヒスタミン剤)
緑内障、前立腺肥大症には注意!!
口渇、眠気について説明すべし
ii)塩化リゾチーム(抗炎症剤)
卵アレルギー注意!
iii)トラネキサム酸(抗炎症作用、止血作用)
血栓安定化作用があるため、抗血小板剤を服用している人は・・・少し注意!
iv)解熱鎮痛剤(イブプロフェン、サリチル酸なんとか、etc)
胃・十二指腸潰瘍は絶対だめです。
v)番外(でもかなり重要かも・・・)
前立腺肥大症の疾患を持っている人は、一般的に抗ヒスタミン剤や交感神経刺激剤(エフェドリンなど麻黄に含まれるもの、たとえば葛根湯)は服用不可とされています。ということである筋(ツ○ラ)に問い合わせしたところそういう患者には香蘇散(ツー70)が非常よいとのことですが、残念ながら、いま在庫している店舗はないかもしれません・・・
vi)番外その二(それなりに重要)
漢方薬は一般的に副作用がないと思われていますがそれは大きな間違いです。漢方薬の多くには甘草(グリチルリチン酸)が含まれており、これを多く摂取することにより偽アルドステロン症(むくみ、体重増加、血圧上昇)を引き起こす可能性があるため、漢方薬大好き人間にはとりあえず注意しておきましょう。

6)うがい薬
・ポビドンヨード(消毒、殺菌作用)
ヨード過敏症、甲状腺疾患に注意
7)抗アレルギー剤、鼻炎薬
i)マレイン酸クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェニルピラリン、メキタジン、塩酸トリプロリジン、マレイン酸カルビノキサミン、(抗ヒスタミン剤)
緑内障、前立腺肥大症には注意!!
口渇、眠気について説明すべし
ii)塩酸メチルエフェドリン、、塩酸フェニレフリン、塩酸ナファゾリン、テトラヒドリゾリン(血管収縮剤→鼻づまり改善)
心疾患、高血圧、甲状腺機能亢進症、糖尿病に注意!
連用による反応性鼻閉に注意
iii)塩酸フェニルプロパノールアミン(血管収縮剤→鼻づまり改善)
中毒量が低いため、心疾患、高血圧、甲状腺機能亢進症、糖尿病、排尿障害に注意!
(大量投与で脳血管出血の報告もあり)
iv)ベラドンナアルカロイド、ヨウ化イソプロパミド(抗アセチルコリン剤)
発汗抑制、口渇、便秘、緑内障、前立腺肥大症には注意!!
v)塩化リゾチーム(抗炎症剤)
卵アレルギー注意!
vi)グリチルリチン酸(抗炎症、抗アレルギー作用)
偽アルドステロン症(むくみ、体重増加、血圧上昇)に注意!

8)乗り物酔い予防薬(30分前に服用すること)
i)マレイン酸クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナート、プロメタジン、メクリジン(抗ヒスタミン剤)
以上の抗ヒスタミン剤は鎮うん作用を持つことがわかっている。
緑内障、前立腺肥大症には注意!!
口渇、眠気について説明すべし
ii)カフェイン、ジプロフィリン、テオフィリン、アミノフィリン(感覚混乱による異常感覚入力を抑制)中毒域の狭い薬物となっているため副作用(嘔吐、頭痛、頻脈)に注意!
ほかの薬品とも相互作用が多いため、注意が必要。
中枢神経刺激作用を持つため、眠気予防に配合されているが、カフェインはさまざまなドリンク剤などに配合されているので相互作用注意
iii)臭化水素酸スコポラミン(抗アセチルコリン剤、三級アミン)
感覚混乱の軽減作用あり
発汗抑制、口渇、便秘、緑内障、前立腺肥大症には注意!!
iv)塩酸ジフェニドール(鎮うん剤)
内耳への血流改善作用
弱い抗アセチルコリン作用あるので、緑内障、前立腺肥大症には注意!!
v)アミノ安息香酸エチル(吐き気止め)
メトメモグロビン血症によるチアノーゼ注意!(六歳未満は投与禁止!)

9)整腸剤、下痢止め(細菌性の下痢が疑われる場合は注意))
i)タンニン酸アルブミン(下痢止め)
牛乳アレルギー注意!!
ii)次硝酸ビスマス、次没食子酸ビスマス(下痢止め)
慢性消化管通過障害や消化性潰瘍に注意!!
(ビスマス中毒:無力感、集中力低下、不安など)

10)下剤(習慣性に注意)
i)重質酸化マグネシウム(緩下剤、制酸作用もあり)
高マグネシウム血症に注意(吐き気、意識障害など)
ii)フェノバリン、センナ、センノシド(緩下剤)
尿着色説明(褐色〜赤色)

11)胃腸薬
i)炭酸水素ナトリウム(重曹)
胃酸を中和する制酸剤として広く用いられているが、胃酸と反応して
NaHCO3 + HCl →NaCl + H2O + CO2
のように食塩を生成してしまうので、食塩制限されている患者(高血圧など)には注意
ii)メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロサルタイト、ケイ酸アルミニウム(制酸剤)
長期内服による高マグネシウム血症(吐き気、意識障害など)や高アルミニウム血症(透析患者は特に注意!)に注意
アルミニウムは抗生物質の吸収阻害作用あるため併用には注意
(参考)マグネシウム配合剤は下痢傾向、アルミニウム配合剤は便秘傾向
iii)ロートエキス、臭化ブチルスコポラミン、臭化メチルベナクチジウム、臭化チメピジウム、ピレンゼピン(抗アセチルコリン剤)
消化管の鎮痛、鎮痙作用あるが、発汗抑制、口渇、便秘、緑内障、前立腺肥大症には注意!!
iv)アミノ安息香酸エチル(吐き気止め)
メトメモグロビン血症によるチアノーゼ注意!(六歳未満は投与禁止!)
v)ビオジアスターゼ、タカジアスターゼ(でんぷん消化酵素)
医療用医薬品であるグルコバイ(α―グルコシダーゼ阻害剤)服用中の患者には注意
vi)シメチジン、ラニチジン、ファモチジン(H2−blocker)
胃酸を強力に抑えるため、OTCのなかでは比較的切れ味のいい医薬品といえます。が、個人的にはあまり販売したくない商品のひとつです。なぜなら医療用において重大な副作用が報告されており、さらに非常に相互作用の多い医薬品となっています。(あえてあげるなら、副作用:循環器症状、精神神経症状、血液症状、消化器症状などなど・・・)これらの医薬品は非常に効果がある反面、現状の疾患を隠蔽してしまう恐れ(胃がん、潰瘍、食道炎など)があるため、長期の連用を控え、効果のない場合は病院の受診をすすめましょう。どうしてもお客様に販売するときは、併用薬の確認と、体調変化時はすぐに病院へ行くことを伝えてください

12)滋養強壮剤
i)ビタミン剤
主に脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンに分けられるが、脂溶性ビタミン(ビタミンD,A,K,E)には長期大量投与による体内蓄積の恐れあり(特にビタミンA,D)
ii)カルシウム製剤
ビタミンD(医療用も)との併用による高カルシウム血症に注意
iii)ドリンク剤
糖分が多く比較的カロリーも高いので、糖尿病患者には注意
iv)ニンジン
血圧上昇、抗利尿作用があるため高血圧、むくみ(浮腫)の人は注意

13)皮膚炎治療剤
i)ヒドロコルチゾン、デキサメタゾン、プレドニゾロン(副腎皮質ステロイド剤)
外用剤としては抗炎症作用を目的として使われる。ただし水虫、たむし、にきび、傷口、化膿している場所、皮膚の薄いところ(目の周りなど)には使用しないこと。さらに広範囲、多量、長期連用による全身作用(血圧上昇、むくみ、免疫抑制など)発現の恐れあり。そのため、ステロイドの使用によって症状改善が見られた場合は、抗ヒスタミン剤や非ステロイド剤への変更をすすめて下さい。
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